1999年夏・南アルプス単独縦走13/13 ページ
北岳山荘〜八本歯のコル〜二俣〜広河原
北岳山荘→(30分)→北岳山荘巻き道分岐→(15分)→八本歯のコル→(1時間)→
二俣→(1時間30分)→二俣お池分岐→(15分)→広河原山荘→(5分)→広河原バス停
北岳山荘〜八本歯のコル〜二俣〜広河原 | 南アルプス単独縦走最終日の朝、これでもかというくらい風雨は強くなっていた。
本来の予定だと、北岳を登る予定であったが、この天候だし、北岳は毎年何度も登っていからということで断念した。よって本日は下るだけ。
北岳山荘を後にし、八本歯への巻き道を進む。このルートは、岩場の崖に木の橋を架けた箇所などがあり、風も強いことからなかなかのスリル。そしてあっという間に池山吊尾根に合流。そこから大きな岩場を通り、長い梯子をいくつか下ると、写真にある八本歯のコルに到着。
北岳山荘〜八本歯のコル〜二俣〜広河原 | 南アルプス単独縦走八本歯のコルから大樺沢を下る。ここはひたすら梯子の連続。梯子場を抜けると大樺沢沿いの道に出て、そこからはジグザグの急な下りである。
晴れていれば、真正面に鳳凰三山が望め、地蔵岳のオベリスクが徐々に頭を引っ込めていくのが見て取れるのだが、残念ながら一面のガス。しかし、ここまでくると風はやんでいた。
結構下ったところに、ものすごい人だかりが見え、そこが二俣であった。ここには大樺沢の右岸に仮設トイレが設置してある。
二俣は、肩の小屋へとお池小屋への分岐路であるが、どこも岩場なので、ガスが濃い日は方向を良く確かめ、ペンキを見落とさずに進むこと。
北岳山荘〜八本歯のコル〜二俣〜広河原 | 南アルプス単独縦走二俣から先は何度も通っている良く知った道であり、なんとなく気分も楽である。
はじめは大樺沢の左岸を下り、しばらくすると樹林帯の中に入る。そこを抜けると大樺沢を右岸へ渡り、今度は少し崖を登るかたちになる。登り切って、沢沿いに少し下ると写真のような水場がある。ここでしばしの休憩。
北岳山荘〜八本歯のコル〜二俣〜広河原 | 南アルプス単独縦走水場から少し下ると、再度大樺沢を左岸へ渡る。渡るとすぐガレ場になっているので、ここを慎重に歩く。
その先に急なアップダウンはほとんどない。しかし、浅い沢の中を歩く道などがあり、スリップには注意する。
程なくして分岐に到着。ここはお池小屋への直接ルートとの分岐である。ただし、直接お池小屋に行っても、大樺沢の二俣経由でお池小屋に行っても、時間的には変わりないので、どちらかといえば二俣経由で行く方をお薦めします。
それにしても今日は週末のためか登り客がものすごい多い。登り優先で止まっていると、10分くらい人がとぎれなくてイライラした箇所などもあった。それに雨が降っているのに、雨具も着ずに傘をさしながら登っている人を多く見かけた。ハシゴ場もあるし、稜線は風が強いのに、そんなので大丈夫か?と疑問に思う程である。甘い考えの登山者が多いのも、気軽に登れる北岳だからかと感じた。
北岳山荘〜八本歯のコル〜二俣〜広河原 | 南アルプス単独縦走いよいよラストスパート!!
分岐からは樹林帯の中を進めば、ほんの少しで広河原山荘に到着。長きに渡った南アルプス縦走もいよいよ完結です。
広河原山荘からは、写真にある吊橋を渡ってバス停に到着。そういえば入山した光岳登山口も吊橋だったし、下山時の広河原でもラストは吊橋である。なんとなくメリハリがあって良い。
ここまでくるとあたりは下界の香りがする。とりあえず、炭酸のきいたコーラを買って、グビグビと飲み干す。いやはや最高だ!!

広河原からはバスに乗って甲府駅へ行き、そこから中央本線で東京へ戻る。東京は暑い!!
11日間も風呂に入ってないので、帰宅したらすぐさま風呂へ直行!!
体をキレイにしたあと、セブンイレブンへ行き、牛カルビ弁当を買ってくる。山にいるとき、ラジオから流れてくるセブンイレブンの牛カルビ弁当のCMを聞き、下界に下りたらまっさきに食べようと考えていたのだ。その味は素晴らしくおいしかった。
さて、今回の南アルプス縦走も、いろいろとトラブルがあったりもしたが、無事に終了。
あらためて山の素晴らしさや厳しさを実感でき、非常に楽しかった。次回は10月に甲斐駒を攻めるつもりである。乞うご期待!!
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