山羊の爪登山隊通信
2002年夏・北アルプス常念岳縦走
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白沢〜大凪山〜餓鬼岳〜餓鬼岳小屋
白沢→(50分)→紅葉の滝→(30分)→魚止メの滝→(30分)→最終水場→(1時間50分)→大凪山→(1時間30分)→
百曲り→(1時間)→道標→(10分)→餓鬼岳小屋→(5分)→餓鬼岳→(5分)→餓鬼岳小屋→(5分)→テン場
10年程前まで、新宿24:01発の中央本線夜行普通列車が存在していた。
当時、青春18切符を使い、この列車で夏は登山、冬は日帰りスキーに毎週のように出かけていた。
しかし、いつの間にかこの列車も廃止になり、アルプスはさらなる遠い存在に。。。。。
しかし今夏、時刻表を見ているとなんと例の列車が臨時快速として復活しているではないか!
しかも、当時は上諏訪(かみすわ)行きだっかたが、白馬(はくば)行きに延長されている!!
この列車を使わない手はないと考え、北アルプスへ向かうことにした。では、どこへ行くか?
せっかくなので北アで行ったことのない百名山に行こうと思い、常念岳(じょうねんだけ)に決定!
さらに、登山口が大糸線の駅から比較的近いという理由から白沢(しらさわ)からの入山に決定。
かくして、新宿から懐かしの夜行列車に乗って金曜の夜に旅立ったのであった。。。。。
夜行快速は混むかと思いきや、乗車率は案外。立っている人や、床で寝ている人などほとんどいなかった。
途中、穂高(ほたか)で降りて普通列車に乗り換え、信濃常盤(しなのときわ)に到着。白沢登山口へはこの駅が一番近い。
で、タクシーを呼び、餓鬼岳(がきだけ)の登山口である白沢に到着。
ちなみに信濃大町(しなのおおまち)からだとタクシー代は約3,000円だが、信濃常盤からだと約2,000円で済む。車も駐車可能だが10台程度か?
白沢からしばらくは林道を歩く。5分程で白沢登山口に到着〔右画像〕。
ここから沢沿いの歩きやすい登山道に入る。
この先、何度か沢を渡るのだが、ここではその橋を全て掲載!
このコースを行かれる方は参考にしてみて下さい。
〔左下画像〕1つ目の橋(左岸→右岸)
〔中央画像〕2つ目の橋(右岸→左岸)
〔右下画像〕3つ目の橋(左岸→右岸)
登山口は左岸にあるため、橋を3回渡って結果として右岸に出る。
すると、紅葉の滝(こうようのたき)に到着。木々の切れ間から見事な滝が伺える。
なお、紅葉の滝の前後はハシゴ場やクサリ場があり、足下も不安定なので、滝に見とれながら歩いていると非常に危険です。
紅葉の滝から橋を右岸→左岸〔左画像〕、左岸→右岸〔右画像〕と2度渡る。
その後、徐々に道が急になり、しばらくすると目の前に素晴らしい魚止メの滝(うおどめのたき)が現れる。迫力的には紅葉の滝よりも全然上!!
魚止メの滝の落差の分、急な登りを続けるとハシゴ/クサリ場を下る〔右画像〕。
ハシゴ/クサリ場を下りたところで、右岸→左岸に橋を渡る〔左下画像〕。
ここから沢沿いに架けられた滑りやすい橋を通り、再度左岸→右岸へ〔右下画像〕。
次の橋で右岸→左岸に渡ると〔上画像〕、渡ったところに最終水場〔右画像〕と書かれている。
本日幕営予定の餓鬼岳小屋は水事情が大変悪いらしく、ここで水筒3リットルを満タンにする。
最終水場を過ぎると沢から離れ、本格的な登りとなる。
しばらく行くと、登山道が崩落したようで、ロープが張ってあってある場所に出くわす〔右画像〕。迂回路があるので注意してクリア。
ここまでほとんど樹林帯で展望がないが、ふと開けた場所に出る〔左下画像〕。振り返ると下界が見下ろせるが、この場所、道がガレていて非常に歩きづらい。一歩踏み出せばズルズル後退。とても景色を楽しみながら歩ける状態じゃない。
ガレ場を過ぎて再度樹林帯に入って急登が続く。あたりに笹ヤブが増え始めた頃、大凪山(おおなぎやま)の山頂に到着〔右下画像〕。
樹林帯の中で展望はなく、休憩スペースがとれるほどの広さもない。
ただ、腹も減ったのでここにて昼食のパンを頬ばる。
大凪山をあとにし、しばらくは緩やかなアップダウンをいくつか繰り返す。
しばらくするとだんだんと登りがきつくなり、登山道の左側が崩落している箇所に出る〔右画像〕。
そこから右方向へ少々下ると、目の前の枝に「これより百曲り(ひゃくまがり)」の看板〔左下画像〕が目に入った。
で、そこからはひたすら登り、登り、登り。。。。。景色も見えず、ただただ歩き続ける。
1時間半ほど歩き、まわりの木々が徐々に低木になってくると、小屋まで10分の道標〔右下画像〕が。
道標からはペースを上げて歩くが、なかなか小屋が見えない。
実際には10数分後に餓鬼岳小屋(がきだけごや)〔左下画像〕に到着。
小屋で受付を済まし、小屋から2〜3分程下ったテン場〔右下画像〕へ。
ここのテン場は狭く、5〜6張で限界といった感じ。1人500円。この日の幕営者は全部で5張だったのでいっぱいいっぱいだった。
ちなみに予想通り餓鬼岳小屋の水事情は悪く、1リットル300円で1人1リットルまで。しかも小屋の宿泊者のみで、幕営者には水は販売しないとのこと。餓鬼岳小屋で幕営予定の方は要注意!
で、テントを張ってからいったん小屋へ戻り、小屋の裏から餓鬼岳山頂〔右画像〕へ。
この日はあいにくガスが多く、北アの山々は見えなかった。
その後テントに戻り、やることもないのでメシを食って早々と就寝。
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