1999年夏・南アルプス単独縦走9/13 ページ
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋
荒川小屋→(1時間30分)→荒川コル→(10分)→荒川中岳→(5分)→中岳避難小屋→(45分)→悪沢岳→(45分)→
中岳避難小屋→(5分)→荒川中岳→(5分)→荒川コル→(5分)→荒川前岳→(3時間)→高山裏小屋
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走翌日も良い天気。荒川三山へと登っていく。
途中、本当に素晴らしいお花畑の中の登山道を通り、中岳と前岳とのコルに上がる。そこを右に行くと、ものの数分で荒川中岳(あらかわなかだけ)に到着。
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走荒川中岳から見た中央アルプス山脈。
この日は天気も最高に良かったのだが、特に空気が澄んでおり、素晴らしい眺望が得られた。
ちなみに、山脈の左奥に見える平らな山は木曽御岳。眼下には飯田の街並みもはっきり見てとれた。
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走中岳から見た赤石岳。
尾根に朝日が射し、メチャメチャきれいであった。
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走中岳から下ること数分で、中岳避難小屋(なかだけひなんごや)に到着。小屋のまわりには、ライチョウの親子連れもいた。
ここからはザックを置き、悪沢岳まで空身でピストンすることにする。
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走荒川三山の主峰・悪沢岳に到着。ちなみに荒川三山とは、悪沢岳(3141m)、荒川中岳(3083m)、荒川前岳(3068m)のことである。
しかし悪沢岳は、国土地理院的に言うと「荒川東岳」と呼ばれる。まあ、山の名前なんて、地域によって呼び名がまちまちだったりするから、正式名称はあってないようなものでもあるが、「悪沢岳」と呼ぶ方が普通であろう。
日本百名山の著者でもある深田久弥氏も「どうかこの山を荒川東岳とは呼ばず、悪沢岳と呼んで欲しい」と書いている。

とにかく悪沢岳では、本当に天気も良く、いつまででもここにいたい気持ちであった。ただ、いつにも増して風が強く、メチャメチャ寒かったのだが。
山頂からは以下のように、南アルプスが一望できた。
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走さて、いつまでも悪沢岳にとどまる訳にもいかず、中岳に戻ることにする。
中岳避難小屋から悪沢岳を振り返ると、そこには切り立った岩場があった。
悪沢岳へのルートは、落差の大きい岩場の道であり、晴れている日もそうだが、特に雨の日なんかは充分に注意したい。
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走中岳避難小屋でザックを背負い、再度中岳を通り、荒川三山最後の荒川前岳に到着。
ここは、写真の向こう側にあたる斜面が、ものすごく崩落しており、徐々に山頂が削れているんだなぁと感じた。

相変わらず風は強いが、岩場の影に隠れて、ちょっと早いが昼食をとる。
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走下りに入る前に、前岳から再度来た道を振り返る。
右側が悪沢岳、左側が荒川中岳である。
荒川小屋〜荒川中岳〜悪沢岳〜荒川前岳〜高山裏小屋 | 南アルプス単独縦走今日の行程も短いため、ゆっくりと下っていき、昼過ぎに高山裏小屋(たかやまうらこや)に到着。本日はここで幕営。
ここは水場が非常に遠い。小屋から下の沢まで下っていかなくてはならず、往復30〜40分は覚悟した方がよい。荒川岳から下ってきた場合、小屋の手前に水場があるので、そこで水を汲んでいった方が賢明であろう。
テン場は小屋から荒川岳方面へ少し進んだ場所に点在している。ここも荒川小屋と同じく、幕営スペースに番号がふってあり、受付時に番号を指定されるため、勝手に張らないようにする。また混雑時は、小屋から10分くらいの場所になってしまう場合もあるので覚悟すること。

この日は全部で5張りくらいと少なめであり、「最近はテントを担いで登山する人が少なくなった」と、小屋のおやじさんも嘆いていた。
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